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院長コラム


やめられないとき③

今回は、依存の治療についてお話ししていきたいと思います。



  日本では未承認で、米国で依存症の治療薬として使われているものに、ナルトレキソンというお薬があります。

  これは、どういう経緯で依存症を良くするのかというと、報酬系において幸福感を与えるβ-エンドルフィンの受容体にはたらきかけることで、同じ刺激を受けても「快」を感じにくくさせています。

  β-エンドルフィンそのものには、幸福感を生じさせる作用があるわけではなく、β-エンドルフィン専用の受容体がそれをキャッチしたときに、幸福感が生まれます。
       
  β-エンドルフィン専用の受容体は3種類あるといわれています。ナルトレキソンというお薬は、この3種類ある受容体のうち、ある一つの受容体を遮断させます。
すると、2種類の受容体だけで活動することになりますから、受け取られるβ-エンドルフィンの量もグンと減ることになります。

  ちなみに、仮に、β-エンドルフィンの受容体を3種類とも遮断したとしましょう。
すると、どうなるでしょうか。
強いうつ状態になってしまうのです。
受容体を全てシャットアウトしてしまうと、ふつうの喜びも感じなくなってしまいます。

  次回のコラムでは、日本で使われている、アルコール依存症のお薬についてお話ししていきます。


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