22Sep
心身をリラックスさせる方法として、「リラクゼーション法」という手法があります。
現代人は、常にストレスに晒されていると言ってもよく、体も心も緊張状態にあることが多いです。
心臓の鼓動が速まるような明らかな緊張がなかったとしても、筋肉がこわばったり、呼吸が浅くなったりなどのちょっとした緊張状態には、誰しもが無意識に陥りやすいのです。
不眠やうつ、不安がある人は、特に慢性的に緊張状態にあることが多いです。
無意識のこわばりや緊張は、筋肉の凝りや心の不調につながります。
今回は、医学的に使われている手法である「リラクゼーション法」を紹介したいと思います。
うまくリラックスできるようになれば、本来必要のない緊張が取り除かれて、心身の健康につながります。
リラクゼーション法
「リラックスしよう」と思っても、かえって落ち着かなかったり力が抜けなかったりしたことはないでしょうか。たしかに、「リラックスする」というのは簡単なようでいてとても難しいことなのです。
普段私たちは、使わない筋肉を常にリラックス状態にしています。例えば、歩いているときの腕がそうですね。気がついた時にはリラックス状態になっていたとしても、「リラックスしよう」と思ってそうするのはかなり難しいことなのです。
リラクゼーション法は、「リラックスする」つまり「筋肉の力を抜く」、そして「心身をリラックス状態に導く」ための手法です。緊張状態を解除する練習法ともいえます。
具体的な方法
リラクゼーション法は、具体的にはこのような方法で行います。
① リラックスできそうな静かな環境を選び、楽な姿勢を取ります。
椅子に座っても、仰向けに寝そべっても大丈夫です。
② ゆったりとした腹式呼吸を行います。鼻からゆっくり吸って、お腹が膨らむのを感じます。その後、ゆっくりと鼻から吐いていき、徐々にリラックスしていきます。
可能な人は、息を吐いた後、数秒静止させてそして息を吸い始めるのが良いでしょう。
③ さらにリラックスする感覚を掴むために、いろいろな場所の筋肉を緊張させ、そして緩ませていきます。例えば、こぶしを握って力を抜く、腕に力を入れてその後力を抜く、肩をすぼめてその後脱力する、など、手から足までいろいろな場所の筋肉に力を入れ、脱力させていきます。筋肉から力が抜ける感覚がわかってくると思います。このようにして、脱力する感覚を身につけていきます。
筋肉に力を入れて、そして脱力する、という方法は、ちょっとした待ち時間などにも取り入れられると思いますので、ぜひ気がついた時にやってみてはいかがでしょうか。
どきどきしたり不安感でそわそわしたりすることは、自分ではコントロールができない時もありますが、調子の良いときなどに「リラックスすること」、「力を抜くこと」を意識してみると良いと思います。
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