16Nov
前回の記事「気象病①」では、天気の変化のスピードが速いと、脳や身体がそれに対応しきれず、あらゆる不調が引き起こされることをお話ししました。
気象病は、それぞれの症状ごとに対処することはできますが、気象病そのもののメカニズムはまだよく分かっておらず、根本的な治療法はまだありません。
原始時代には必要不可欠な能力だった
気象病は、明らかに女性に多いという特徴があります。男女比はだいたい、3:1〜4:1といった感じです。
天気の変化は避けられず、その度に、生活や仕事に影響し、それでいて明確な対処法もないという状況は、辛いものです。
気象病をもつ方は、多くの人が感じないような天気のわずかな変化を敏感に察知できるという能力があるといえます。
原始時代では、この能力は人類にとって必須でした。
天気予報のない中、例えば、二日後くらいに台風がきそうだ、ということを誰かが感じることで、その前に、食糧を確保したり、住居などを保護したり、被害を小さくするための予防ができます。
気象の変化を感じられる人々は、なくてはならない存在だったのです。
現代の対処法
気象病そのものの治療法はまだありませんが、それぞれの症状については緩和させることができます。
こころの不調についても、もちろん対処することができます。
お薬でだいぶ楽になる方もいらっしゃいます。
特に、こころについては、「今、調子がなんだか良くないのは、きっと天気が原因だな」と思うだけでも、実は大きな効果があります。
季節や天気と、ひとの身体が密接につながっていることを考えると、私たちも大きな自然の一部なのだと感じます。
未知のことで溢れていますが、一緒に向き合っていきましょう。