5Dec
みなさんは、朝早く起きるのは得意でしょうか。それとも、遅くに寝て朝はゆったり目覚めるタイプですか。
身についている習慣や生活スタイルもありますが、やはり、「早起き」には人を元気にする力があるといえます。
ヒトは早起き向き?
朝早く起きて、日を浴びたり周囲を散歩したりする・・・聞いただけでも健康的に感じられますね。
そもそも人類は、早起きのスタイルがぴったりであるとも考えられます。
ガスや灯油がない、例えば原始時代を想像してみてください。このような時代では、人工的に、十分な明かりをつくることは難しく、太陽の光に頼っていたと考えられます。人々は、日の出とともに仕事をし、日が落ちると活動を終えざるを得ませんでした。
朝起きて、朝日を浴びるという行為は、何千年、何万年も続いてきたことなのです。
体内・脳内でさまざまな変化が起こる
朝の空気は、清々しいものです。朝日を浴びることで、体内や脳内で、さまざまな変化が起こります。例えば、脳内では、神経伝達物質「セロトニン」がよりスムーズに活動するようになります。
脳内では、あらゆる情報が行き交っています。それらの情報伝達は、ある神経細胞からある神経細胞へと、神経伝達物質が届けられることで、行われています。
セロトニンの伝達が適切にはたらくと、安心感や幸福感がもたらされます。うまくはたらかないと、気分の落ち込みや意欲の低下など、うつ症状のようなものが発生します。
セロトニンのはたらきが慢性的に悪くなると、うつになりやすくなります。
「早起き」の合宿
セロトニンのはたらきを良くすることは、うつの改善にもつながります。
実際、早起きをして朝日を浴びる治療法は、うつに相当程度有効だとわかっています。
少し前には、自力で早起きが難しいという人は、合宿に参加するという方法もありました。うつの人々を集めた合宿で、みんなでうつ改善のための生活に取り組む、というものでした。
個々ではできなかったことも、集団になれば不思議とできるようになるということが分かります。
禅や断食をテーマとする合宿もありますね。「集団だからこそ」できる、という一種のパワーがあることを感じさせます。
早起きでより元気に
今回は、セロトニンのはたらきを中心にお話ししました。しかし、朝日を浴びることには、まだまだ良いことがたくさんあります。
健康な人も、今はそうでない人も、まず明日、朝の澄んだ空気を感じてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。