18Apr
新しい環境を迎えた時のストレスが、深刻な悩みへと移り変わりやすいのが、特に、新入社員の方です。
「五月病」という言葉がありますね。
4月の環境の変化に対する反応で、ちょうどゴールデンウィーク後に、何もする気が起きない、やる気が出ない、と無気力に陥る状態です。
この五月病ですが、今は連休後ではなく、4月中に起こり始めています。環境の変化があり、無気力を感じて受診される方が、5月から4月へとどんどん早まってきています。
「五月病」が、今では「四月病」になってきているなと感じています。
新入社員の方は、ストレスやちょっとしたネガティブな気持ちから、今後の人生の不安や、過去の選択や判断についての後悔といった、深刻な悩みへと移り変わりやすいです。不眠や落ち込み、なんだか調子が良くない、といった適応障害の初期の症状が出やすい時期になります。
これに対して、適切に対処することが何よりも大切です。
初期に感じる「きついな」という症状をそのままにしていると、徐々により辛くなり、うつへと移行しやすいのです。
うつになるまでがんばり続けられ、ギリギリの状態になってから受診される方が本当に多くいらっしゃるのですが、治りやすさについても、長期的な視点でみても、対処は早ければ早い方が良いといえます。
症状を楽にする、心身の調子を整える、ということもありますが、今現在についての認識や、今後を見据えた判断が、ひとりで抱え込むよりもより良くできるからです。
企業でやっているストレスチェックは秋に行われることが多く、この時期にこころの状態が脆弱となりやすい新入社員の方々にとって、それはあまり意味がないともいえます。
ちょっと調子がおかしいな、なんだか自信がないな、など、少しでも気になるようなことがあったら、ぜひ気軽に受診してみてください。
お薬はなるべく飲みたくない、という場合も、ぜひご相談ください。
心理テストを使って、ご本人の特性をみるということもできます。
また、部下についての相談をされる方もよくいらっしゃっています。当院では、産業医や法人向けのメンタルヘルスサポートも行っていますので、職場についてのお悩みもお気軽にご相談ください。