東京都、JR有楽町駅徒歩3分/東京メトロ日比谷駅徒歩1分、千代田区日比谷のクリニックです。うつ病、発達障害、職場でのストレス、不眠症、依存症、摂食障害、統合失調症等の治療を行っています。

ストレスケア日比谷クリニック

やめられないとき③

今回は、依存の治療についてお話ししていきたいと思います。

 日本では未承認で、米国で依存症の治療薬として使われているものに、ナルトレキソンというお薬があります。
これは、どういう経緯で依存症を良くするのかというと、報酬系において幸福感を与えるβ-エンドルフィンの受容体にはたらきかけることで、同じ刺激を受けても「快」を感じにくくさせています。

 β-エンドルフィンそのものには、幸福感を生じさせる作用があるわけではなく、β-エンドルフィン専用の受容体がそれをキャッチしたときに、幸福感が生まれます。β-エンドルフィン専用の受容体は3種類あるといわれています。ナルトレキソンというお薬は、この3種類ある受容体のうち、ある一つの受容体を遮断させます。すると、2種類の受容体だけで活動することになりますから、受け取られるβ-エンドルフィンの量もグンと減ることになります。

 こうして、幸福感を生じさせるβ-エンドルフィンの受け取られる量を減らして、同じ刺激を受けたとしても、「快」を感じにくくさせています。
 ちなみに、仮に、β-エンドルフィンの受容体を3種類とも遮断したとしましょう。すると、どうなるでしょうか。強いうつ状態になってしまうのです。受容体を全てシャットアウトしてしまうと、ふつうの喜びも感じなくなってしまいます。

 次回のコラムでは、日本で使われている、アルコール依存症のお薬についてお話ししていきます。

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